A. 手術、抗癌剤、放射線などの治療を受ける際、IVCを併用するとその治療成績が上がることが知られています。また侵襲的な治療に伴っておこり得る様々な副作用を軽減する作用があります。がん患者さんはうつ状態になりやすいですが、IVCを行うことでうつ症状を改善させることができます。このことは進行がんの患者さんにとって特に重要なことです。ただしIVCの効果を確実なものにするために、食事とサプリメントの占めるウエイトは大きいです。くりあ診療所では医師や栄養医学管理士による食事、栄養指導を行っています。
A. がんの種類や進行度、患者さんの全身状態など、病気には個人差が大きいです。そのため効果を前もって予測することは困難です。PETスキャンの検査結果がひとつの参考になると思います。PETで集積が認められる腫瘍はIVCにも反応しやすいと考えられます。なおくりあ診療所では全身状態の悪い患者さんにはIVCを行っておりません。このような患者さんでは心不全や腎不全などのリスクが高くなるからです。
A. 18歳未満のお子様を対象にした安全確認のための試験はまだ行われていません。お子様にICVを受けさせたいという方がいらっしゃる場合はご相談を承ります。
A. がん細胞を殺傷するためにはかなり高い血中濃度が必要です。ビタミンCを飲んだだけではそれだけの濃度に達させることはできません。しかし、IVCを行わない日にビタミンCの血中濃度が下がりすぎないようにするため、普段から十分な量のビタミンCを摂取することは大事なことです。
A. G6PDテストで異常がなければまず問題はありません。当診療所では、IVCを希望される方全員にG6PDテストを受けていただいています。また、抗癌剤の種類によっては、IVCと併用できない場合があります。治療を受ける際、当院の担当医師にご相談になってください。
A. G6PDは赤血球膜を酸化から守るために働く重要な酵素です。この酵素が遺伝的に欠損している方がIVCを受けると溶血発作を起こす危険性があります。酵素欠損のある方はIVCを受けることができません。
A. 化学療法を行っている患者さんがIVC治療を希望される場合、あらかじめ主治医の承認を得る必要があります。診療に代替療法を取り入れている医師は、IVC治療に対しても理解を示してくれやすいですが、いわゆる現代医療に携わる一般の医師のあいだでは、残念ながらまだこの治療にたいして懐疑的な意見を持つ方が多いのが現状です。主治医に十分理解していただいた上でIVCを始められることが理想です。そのため、主治医にIVC治療に関する文献を読んでいただくことをおすすめしています。
A. くりあ診療所までお問い合せください。お近くのクリニックをご紹介いたします。ただし、IVCを行っている病院やクリニックはまだ少なく、ご希望にそえない場合もあります。
A. IVC治療プロトコールによりますと、ビタミンBはビタミンCの持つ腫瘍殺傷作用を減弱させてしまう可能性があるとあります。抗がん作用を目的にIVCを受けられる患者さんには、ビタミンBを加えることはできません。
A. ビタミンCは少量(15g)の投与量から開始して、段階的に治療レベルまで増量していきます。抗がん作用を発揮するビタミンCの1回投与量はおよそ50~100gとされています。ビタミンCの効力は点滴後のビタミンC血中濃度にもよります。目的の血中濃度に到達させるためには、通常、週2回の点滴が必要です。状況によっては週3回の通院が必要な方もいらっしゃいます。当院では毎月ビタミンCの血中濃度を測定し、そのデータや全身状態をみながら患者さんと話し合ってプロトコールを調整しています。
A. がんが消失してから最低1年間はIVC治療を受けることをおすすめしています。がんがまだ残存している患者さんがIVCを中断してしまうと、そのがんはIVCに対し治療抵抗性になる可能性があるからです。しかし、たとえば旅行や仕事のために1週間点滴を休む程度ならば問題ないでしょう。同じ量で再開することができます。できれば休止期間の前後は、回数を多めに受けられることをおすすめします。
A. 当院では往診による治療は行っておりません。もし往診を希望される場合は、IVC治療経験の豊富な医師にお願いしてください。その場合まずはクリニックに通院し、血中濃度が治療域に達してから徐々に往診治療に移行されることが望ましいです。
A. 化学療法が必ずしも期待通りにいかないのと同様、IVCでもこのようなことは起こりえます。腫瘍マーカーの数値のみにとらわれず、血液データや画像所見、全身状態など、トータルで病状を把握することが大切です。特に食事やサプリメントの摂取はうまくいっているのか確認が必要です。貧血や低アルブミン血症があると、十分なIVCの効果が得られません。
A. タバコの煙には非常に他種類の有害物質が含まれ、IVC効力を減じさせます。禁煙はもちろんのことながら、受動喫煙による害を減らすことも大切です。
A. IVC治療はまだ実験段階にあり、厚生労働省の認可も受けていません。したがって、保険診療の対応外となり、この治療に伴う一切の検査や治療は全て実費扱いとなります。